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江崎隆信
江崎隆信
TLL 宿泊事業マネージャー
ホテル・旅館・ゴルフ場で支配人、総支配人、取締役を30年以上歴任。施設運営全般に加え、収支管理、行政対応、許認可取得、大規模改装プロジェクトを担当し、グランピング施設の立ち上げから既存旅館の再生まで、開業準備から運営の安定化までを一貫して手掛ける。甲種防火管理者・第一種衛生管理者。

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新宿区が住宅地から民泊を退場へ:東京23区の民泊マップは区ごとに再編中
市場分析

新宿区が住宅地から民泊を退場へ:東京23区の民泊マップは区ごとに再編中

新宿区は住宅地にある 約2,000件 の民泊を退場させる方針。東京の民泊の価値は、これからはまず所在区と用途地域を見て、その次に利回りを見る時代に。 この数年、「東京で小ぶりな区分を1戸購入して民泊化する」は越境投資家の定番ストーリー。ホテル料金は高止まり、訪日客は伸び、民泊収入は長期賃貸を大きく上回って見えていた。 しかし2026年9月、全国で住宅宿泊事業の登録数が最も多い新宿区が、極めて強硬な条例改正案を示した。ハードルを上げるのではなく、住宅地の民泊を直接退場させる内容だ。 健美家の9月27日付建築士コラムは、これをより大きな文脈に位置づける。東京23区で民泊への姿勢が分化し、ある物件が引き続き民泊運用できるかどうかを決めるのは、区の条例だけでなく建築関係法規になりつつある。 一、新宿区の案:住宅地は実質…

江崎隆信
晴海FLAGの「無断民泊」:東京の民泊規制は、個別対応から制度強化へ

晴海FLAGの「無断民泊」:東京の民泊規制は、個別対応から制度強化へ

晴海FLAGで目撃される白タクと深夜のスーツケースが揺さぶったのは、東京における 民泊規制が個別紛争対応から制度的な引き締めへ移る 臨界点だ。 一、オリンピック選手村から「問題物件」へ:晴海という土地の10年 2020年東京オリンピックの選手村は、競技後に総戸数4,000戸超の大規模住宅地HARUMI FLAGへ転用され、2024年から順次引き渡し・入居が始まった。中央区晴海5丁目のこの埋立地は、一時は東京湾岸で最有望の新規供給と見なされていた。 規模そのものがリスク源だ。計画人口が一万人規模で、投資保有の区分も多いコミュニティでは、「空室を早く現金化したい」というインセンティブが自ずと強くなる。そこに無断民泊が寄生しやすい。 問題は晴海の立地が悪化したことではない。むしろ逆だ。湾岸の景観、臨海公園、銀座方面へ…

市場分析
江崎隆信
HARUMI FLAGの「ゼロ日」カウントダウン:5632戸の巨大サンプルで、中国資金が民泊制度の転換と衝突

HARUMI FLAGの「ゼロ日」カウントダウン:5632戸の巨大サンプルで、中国資金が民泊制度の転換と衝突

観光庁7月15日の一通の技術的助言が、民泊を 拡大すべき産業から、管理される例外 へと転換させ、HARUMI FLAGはその転換を最も際立たせるサンプルとなった。 2026年8月4日、日本のメディアは再び東京都中央区・晴海に焦点を当てた。今回の見出しは価格ではなく「中国人向け違法民泊」。しかもその3週間前、観光庁は民泊業界の前提を塗り替え得る通知を出した。別々のニュースに見えるが、実は同じ事象の両端である。 HARUMI FLAG 晴海エリアのウォーターフロント住宅群 5632戸というサンプルが露わにした、越境保有の構造的欠陥 HARUMI FLAGは東京オリンピック・パラリンピック選手村跡地の再開発による新街区で、分譲・賃貸マンション、商業施設、学校、公園を備える。全棟の総戸数は 5632戸 (うち分譲414…

市場分析
江崎隆信
ニセコのリゾート天国と投資バブル

ニセコのリゾート天国と投資バブル

北海道の著名なスキーリゾート、ニセコはかつて日本の観光業の成功例とみなされていました。しかし、この“リゾート天国”で近年膨らんだ不動産バブルは急速に崩壊しつつあり、日本の不動産市場が抱える根深い問題が浮き彫りになっています。投資家にとって、この一連の事件は単なる一地域の興亡を超え、制度の隙間がもたらすリスクと機会を如実に示しています。 北海道ニセコ:スキーの楽園から過熱するバブルへ ニセコは北海道南西部に位置し、世界的に有名なパウダースノーを誇り、かつては国内外のスキー愛好家にとっての憧れの地でした。かつては 開発は抑制的で、コミュニティは素朴で、ウィンターシーズン以外は静かな佇まい が保たれていました。しかし2000年代初頭以降、オーストラリアやアジアの富裕層観光客の流入に伴い、ニセコの不動産価値が再評価され…

エリア・物件スポットライト
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葉山の「高級ホテル」騒動に学ぶ――投資家が見落としてはならない地域コミュニティの信頼リスク

葉山の「高級ホテル」騒動に学ぶ――投資家が見落としてはならない地域コミュニティの信頼リスク

神奈川県葉山町の森戸海岸は、その景観と皇室御用邸の歴史から高い評価を受けている。最近、ファッション企業トゥモローランド(Tomorrowland)が開発した高級ホテル「Casa CABaN HAYAMA」が、住民の強い反発と行政手続きに関する疑義を招き、海辺のリゾート資産を検討する投資家に対して制度面やデューデリジェンスの重要性を改めて示す警鐘となった。 葉山町の歴史 日本の皇室の「御用邸の町」として知られる神奈川県葉山町は、古くから権力・文化・自然の美が折り重なる特別な土地である。相模湾に臨み、江の島を望み、晴れた日には富士山が望めるこの地は、恵まれた自然条件と近代日本史における独自の位置を併せ持つ。 葉山の夜景 葉山が全国の注目を集めるようになったのは大正時代に遡る。1915年に皇室がここに葉山御用邸を建設…

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標的にされた「住宅宿泊事業法」:日本の民泊投資の転換点

標的にされた「住宅宿泊事業法」:日本の民泊投資の転換点

過去数年、日本の不動産市場は依然として活況を呈していました。特に宿泊施設(旅館・民泊)として運用可能な物件は多くの投資家の関心を集めています。東京や大阪の観光客が集中するエリアでは、同じ区分所有の住宅を民泊として運用した場合、長期賃貸の2〜3倍の収益が期待できることは業界の常識になっています。加えて、コロナ禍以降の訪日客の回復と円安による観光需要の追い風もあり、民泊の稼働率が90%を超える好成績を維持する物件も見られました。その結果、民泊・旅館としての申請数は短期間で急増し、「民泊可」と表示された売物件の価格はこの追い風に乗って急騰しました。 一、市場の過熱と矛盾の顕在化 民泊は観光客が住民の居住地区に入り込む形態であるため、生活秩序を重んじる日本の地域コミュニティに明確な摩擦を生んでいます。墨田区は公表資料の…

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浅草から読み解く東京の旅館・民泊投資:過熱する市場の中でこそ、冷静な価値判断に立ち返る

浅草から読み解く東京の旅館・民泊投資:過熱する市場の中でこそ、冷静な価値判断に立ち返る

浅草寺は東京都台東区に位置し、日本で最も古く、かつ著名な仏教寺院の一つです。東京の文化的象徴であり観光のランドマークとして、毎年数千万人の来訪者が参拝・観光・日本の伝統文化体験に訪れます。寺前の雷門の大提灯は、今や訪日客の定番撮影スポットです。日本の観光産業が本格回復するなか、浅草エリアの宿泊需要は急増し、旅館・民泊市場は活況を呈しています。旅館業許可付き物件の価格も高値更新が続いています。 一、日本の観光回復と浅草の過熱感 近年、世界的な観光需要の回復に伴い、日本は有力な渡航先の一つとなっています。2024年の日本の訪日外国人は過去最高の3,686万人に達し、コロナ前の2019年(3,190万人)を約16%上回りました。首都であり主要ゲートウェイである東京には多くの旅行者が集まり、その中でも著名なランドマーク…

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民泊運営:運営代行と自主管理のメリット・デメリット分析

民泊運営:運営代行と自主管理のメリット・デメリット分析

近年の不動産投資領域において、民泊は収益型アセットとして投資家からの関心が高まっています。本稿では、民泊運営の主要な2つのモデル——運営代行と自主運営——について、それぞれの長所と短所を考察します。 民泊運営における必須業務 運営モデルの検討に入る前に、民泊運営のプロセスで必要となる業務を整理します。 予約対応 : Airbnbや やBooking.com などの宿泊予約サイトは、民泊の予約獲得で最も一般的なツールです。物件ページを作成し、潜在顧客を惹きつけます。同時に、サイトの「メッセージ機能」を活用して見込み客・宿泊者からの問い合わせに対応し、チェックイン案内を行います。 チェックイン手続き : 円滑な入室のために、現地でのキー手渡しや、スマートロックの暗証番号を通知して入室してもらうなどの仕組みを構築しま…

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民泊運営の実践的ヒント

民泊運営の実践的ヒント

日本政府は2050年までに訪日外国人1億人の達成を目標に掲げています。2024年は実績3,686万人、2025年は4,000万人超が見込まれます。民泊事業者にとって否定的な声がある一方で、これらの実績は「民泊がいまの時代に適合した役割を果たしている」ことを示しています。 民泊運営の現場では、新規参入者も経験豊富な事業者も、競争力を高める方法を模索し続けています。筆者の実務経験と多くの民泊オーナーとの対話を踏まえ、本稿では運営に役立ついくつかの実践的なコツを共有します。意思決定や現場改善の一助になれば幸いです。 1 ターゲット顧客の精緻な設定 日本の民泊の主要ターゲットは、訪日外国人と国内旅行者です。訪日客は地域文化の体験を重視し、立地の利便性や個性ある宿を好む傾向があります。国内旅行者はコストパフォーマンスと交…

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